「俺のこの身体で、どこへ行ける?」


2009年2月14日 羽田空港にて 
たった一人の人の、たった一言があって、私の今があります。
細野壽一さん。
故郷の群馬県で在宅の訪問ヘルパーとして生活していた頃、
毎日のようにご自宅に伺っていたのが、細野さんでした。
いやなことや辛いことがあったとき、細野さんに話すと、
「そんなことで、気を病むな!」
と叱って下さったり、
いつまでも結婚もしないでいる私を心配しながらも、
「お前にとって、毎日亭主の弁当作って、子供をおぶって買い物してっていうのが、幸せなのかなぁ。。。」と思い悩んで下さったり。
新聞の記事に憤り、人の真心に涙し、季節の花や月を愛で、短歌を詠み、ヘルパーの人生まで本気で案じて下さる、人間味あふれ、男気のある細野さん。
その細野さんが、ある朝、真剣な顔をして、私にこう尋ねました。
「俺のこの身体で、どこに行ける?」
読書がお好きな細野さんとは、面白かった本を交換したりしていましたが、宮本輝の「ドナウの旅人」を読んだことで、旅心を刺激されたようでした。
当時の制度内での、車での日帰りの骨董めぐり、通院、外食には、同行していましたが、海外旅行となると、どうしていいかわかりませんでした。
好奇心いっぱいの細野さんが旅に出たら、人に出会い、雄大な景色に身を置き、五感いっぱいにたくさんのことを感じるに違いない・・・
細野さんに旅に出て欲しいと、強く思いました。
それが、トラベルヘルパーを目指す気持ちの種になりました。
それからポンポンと、不思議なほどさまざまな偶然と運命が動きだし、ついにはトラベルヘルパーとして学びながら、介護旅行に本腰を入れて関わるために、東京の(株)SPIあ・える倶楽部で働くこととなりました。
訪問介護の仕事を辞め、群馬から上京することが決まり、最後の訪問日が訪れました。午後の昼寝の時間、ベッドで目をつぶったまま、細野さんはおっしゃいました。
「俺を見捨てて行くのか。。。?」
「細野さんの一言で、やりたいことが見つかったから。細野さんと、旅行に行けるように、頑張りますから。」と、私が言うと、
「お前なんか、一緒に連れていってやらない。。。」と、細野さん。
そんな会話から約半年後、細野さんは北海道稚内の宗谷岬にいました。地吹雪の舞う中、演歌の作詞の師匠舟村徹さんの「宗谷岬」の碑の前に、車いすで降り立ち、細野さんは感無量でこうおっしゃました。
「やったなぁ!なせばなるだなぁ!!!」
嬉しかったです。
地吹雪も、寒さも忘れるほど。涙が出るほど。
one for all, all for one
一人はみんなのために。みんなは一人のために。
細野さんのおかげで、たくさんの勇気ある介護旅行の旅人の方々にも出会いました。よき仲間にも出会いました。
ひとつひとつの出会いが大切です。
出会いに感謝。感謝。感謝。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

トラベルヘルパーサービスには感動、感激、感謝がいっぱいです!
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寄稿者: THM事務局

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