一期一会 地球旅 190 台湾への旅(5) まだまだ元気に臺灣旅行(2)

11月8日 羽田空港国際線ターミナル集合は午前7時20分、この日、台北・松山空港へ向けて9時20分発の全日空便で発つことになっていた。自分はというと、当然のことであるがそれよりも1時間以上前にそこに行くことにしている。早朝6時頃までに羽田へ行くためには4時前に起きなければならない。もし交通機関にトラブルがあると大変、ということで万一を慮って蒲田駅近くに前泊した。そして、駅前から一番のバスで空港へ向かった。昔から、出発日は予期せぬ出来事に備えて、十二分に余裕をもって空港へ向かうことにしているがこれまでのところ、大きなトラブルに遭遇したことはほとんど記憶にない。毎回、杞憂に終わってきたということは何よりも良しとすべきであろう。

 

羽田空港の国際線新ターミナルは2010年に開業、コンパクトで利用しやすいと評判であり、自分もそうであると思っている。年々発着も増え、ターミナルビルそのものが拡張を重ねており、出発ロビーもかなり広くなっている。一方、チェックインなどは昔に比べるとずっと簡単になってきているし、今回のメンバーは旅慣れている人もおおく、昔のようなセレモニーや微に入り細にわたる説明はあまり必要なくなってきている。そうは言いながら、安全検査は昔よりずっと厳重になってきており、そのための時間を余分に見ておくことが必要。最近では、国際線で出発する場合は以前よりは30分ほど短縮し、それでも2時間前というのが一般的である。結局、この日は、午前6時よりかなり前に出発ロビーに着いた。そんな時間であるのでさすがに広いロビー内にはほとんど人もおらず、わずかに清掃スタッフが作業をしているくらいであった。以前ほどは空港に行くこともなくなっているので最新の様子を知っておきたい。早く着いたことが幸い。集合場所としているソファー付近、チェックインカウンター、出発口、両替窓口、旅行用品などの店舗、トイレ、一つ上の階の飲食店関係などを一通り確認した。旅行慣れした人が多い時はさほど質問も出ないことが多いが、一方で、何かの質問や要望があるときは複雑なことや通り一遍の知識では対応できないこともある。それなりの備えをしておきたい。

 

7時前には全員集合、まずは一安心。毎年の同期会や気の合った仲間同士であるので驚くような旧懐を叙する風景は見られなかったが、それでも数年ぶりに見る顔もある。この仲間と一緒の海外旅行は初めてというメンバーもある。こうした機会ができたことが嬉しい。小林代表が、いみじくも命名した「まだまだ元気に台湾旅行」を文字通り、みんなで楽しんでいただきたい。搭乗手続きから搭乗ゲートまでの流れ、台北までの飛行と現地到着後の入国手続き、市内見学後ホテルチェックインを経て、関西・九州勢との合流などを説明してチェックイン台へ向かった。ANAのスタッフの指導を得ながら端末機に旅券を提示し、タッチパネルに必要なデータを打ち込むと待つほどもなく搭乗券(Boarding Pass)が打ちだされてくる。メンバーが続き、作業は次第に要領がよくなり10数名がほんのわずかで終了した。続いて、委託手荷物として荷物を預けるためにカウンターに並ぶ。今回は3泊4日の短期間であるので荷物は預けず機内持ち込みという人もある。こうして15分足らずで一連の手続きは終了。団体旅行全盛のころ、70~80年代の搭乗手続きを経験し来られたお客様はもちろん、添乗員としてはいかにして要領よく済ませるか、苦労したことが思い出される。どうかすると超過手荷物とならないようにあれこれ工夫したことなどが懐かしくもあり、苦笑したくもなる。

 

続いて出発口へ向かう。これから先は出国客のみが入っていき、まずは安全検査。先ほどと違って、かなりの列になっている。要領の良い列もあればそうではないところもある。行き先も航空便もばらばら、大半は日本人であるが外国人も多い、国籍も年齢も幅広い。どこの国であっても、空港の安全検査は大同小異であるが厳しさは多分かなりの差があるかもしれない。あらかじめ、平底の箱に手荷物を入れ、ポケットから携帯電話やコイン、鍵など金属製品も取り出して提示する。さらにコートを脱ぐように検査員から指示されている人もある。スムーズに進む人もあれば手荷物を広げて一つずつのぞき込まれている人もある。刃物などはもちろんご法度、液体やジェル状の化粧品などは透明のプラスティックの袋に入れて提示する。一定量を超えると通してもらえない。手荷物として預け直すか、時間節約のために廃棄を申し出る人も多い。ノートパソコンやゲーム機はケースから出して提示しなければならない。孫ほどの年齢であろうか若い検査員の指示におとなしく従うしかない。ずっと昔、アメリカの空港でベルトを外し、靴を脱いで台の上に立って両手を頭のあたりまで上げて神妙に検査を受け、ここまで厳しいのかと驚いたことがある。当時は日本ではそれほど厳しくはなかった。しかし、いまはそれもさほど珍しい風景でなくなってきているらしい。何はともあれ、安全な空の旅を確保することが絶対条件! さらに出国手続きのカウンターに進み、旅券に「出国」のスタンプを押してもらう。こうして一連の儀式(?)が終了。 7時20分集合から1時間余りが過ぎていた。

 

搭乗待合室、喫茶店、免税店や一般の店舗(最近ではショップと呼ぶのが一般的か)、洗面所などを紹介し、搭乗ゲート前の待ち合わせロビーに出発時間の20分くらい前には集合していただきたいと案内して暫時解散。払暁、自宅を発っているのでほとんどの人が文字通りの朝飯前、空腹のままであろう。自分はというと、早朝の出発ロビー見学の途次、たまたま開いていたスタンドでホットドッグとコーヒーの簡単な朝食を済ませていた。とは言いながら一連の行動でかなり空腹を覚えていた。そこで、サンドイッチとコーヒーでもう一度小腹を満たす。それにしてもターミナル内は何処へ行っても都内の一般的なお店に比べて値段はかなり高い。ファストフードであっても2倍以上かと思うほど。ターミナル内での出店料だけでなく、人件費や交通費も高く、やむを得ないのだろうと勝手な想像をしている。今回は関空から2名、福岡から3名がそれぞれ台北・桃園空港へ向かうことになっている。現地到着時間はいずれも12時半前後であるが東京便よりは所要時間がそれぞれ50~70分ほど短いのでまだチェックインまでには至っていないかもしれない。そう思いつつも、電話してみた。ところがいずれもすでに手続きを終え、順調に進んでいると、弾んだ声が聞こえた。何はともあれ、すべてが幸先よく進んでいることは当然とはいえ、微笑ましく、そして、弾む思いの出発であった。

(以下、次号とさせていただきます)

 

(資料 上から順に)

まだまだ元気に台湾旅行 携行旅程

機内持ち込みの液体等の持ち出しをする場合(国土交通省資料より借用)

東京国際空港国際線ターミナル 搭乗待合せロビー(日本空港ビルデング株式会社資料)

 

(2018/2/18)

小 野  鎭